学問において、難しいものよりは簡単なものを選びたがる傾向は誰にでもありうる。例えば、インドネシア語は文法が易しく、ラテン語は文法が難しいなどと議論されることは珍しいことではない。しかし、このような議論は間違っている。仮に習得することが簡単な言語があるとすれば、それは母語に非常にどれだけ近い言語であるが基準となるからである。例えばオランダ人にとってドイツ語とアラビア語の習得のしやすさを比べたとき、ドイツ語は同じゲルマン語派に属し、文法も語彙も非常に似ていて習得にそれほどの苦労を要さないが、アラビア語の場合、まず新たにアラビア文字を覚え、さらにセム語族に独特な動詞の単数完了形を理解しなければならないことから、習得に非常に時間がかかる。翻って最初の例を見てみるとインドネシア語もラテン語も日本語とは全く文法的性格を異にしていることから、どちらが日本語に比べてどれだけ近いという議論は全く無駄である。[1]
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